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立川市国民保護計画(素案)にかかわるパブリックコメントの結果 国民保護計画を策定しました | 立川市

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(1)

立川市国民保護計画(素案)にかかる

パブリックコメントの結果

(2)
(3)

立川市国民保護計画(素案)にかかるパブリックコメント

1募集概要

(1)計画名称

立川市国民保護計画(素案)

(2)周知方法

「広報たちかわ」

(11 月 10 日号)

立川市ホームページ

下記の市施設に「計画(素案)の概要版」と「計画(素案)

」を配置

防災課、市役所資料室(市役所第 1 庁舎 3 階)

窓口サービスセ

ンター、砂川支所、東部連絡所、西部連絡所、富士見連絡所、各学

習館、市立図書館

(3)募集期間

平成 20 年 11 月 10 日(月)∼平成 20 年 12 月 1 日(月)

(4)提出方法

(4)

2提出意見

(1)意見数

7 件(個人 6 人・1 団体)

※ 複数意見があるため意見数と一致しない。

(2)提出方法

ファックス

4件

ホームページ

3件

(3)主な意見と件数

意見の分類

件数

国民保護計画の全般に関する意見

14

計画の策定時期に関する意見

5

基本的人権に関する意見

5

国民保護計画の実行性に関する意見

2

地域防災計画と

の関連に関する意見

1

想定する事態に関する意見

5

自衛隊と

の関係に関する意見

4

米軍と

の連携に関する意見

1

職員の研修に関する意見

1

訓練に関する意見

2

残留者等への対応に関する意見

1

通報義務に関する意見

1

(5)

(4)意見の概要

分類 意見の概要

本格的な侵略事態である『着上陸作戦』及び『航空攻撃』の発生の可能性は低く国民保護計画 の作成の必要性自体が認められない。

立川市の地域的特性とその歴史から国民保護計画策定に反対する。

立川市は、国とは独立した行政組織である地方自治体として、住民の生命・財産・人権と地域の 平和を第一と考えて、判断し、行動することを求めます。

国民保護法の詳細な地方自治体に係る規定を、立川市としてどのように考えていますか。 紛争は平和的、外交的に解決することが日本国の国是である。「計画を作らないこと」を宣言し、 誤った国の方針を諌めていただきたい。

世界平和を求めていくことこそ、国民を守る一番の近道と考えます。

 「国民保護」は、住民よりも軍隊を優先し、戦争のために自治体を国の下請け機関とする政策で す。計画の決定自体をこれまでのように留保すべきです。

世界のながれは、紛争は「話し合いで解決」する方法に大きく進んでいます。こうした時にこのよ うな計画が必要なのでしょうか。

日本は憲法9条で「戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認」を掲げています。そして、世界はいま 「話し合いで解決する」流れに進んでいます。

国民保護計画が憲法に反する内容であるならば、国に返上すべきであると考えます。 なぜ立川市において国民保護計画が必要なのかを、地方自治体の立場をふまえて独自の見解 を述べて頂きたい。

国民保護計画そのものに反対します。

他国からの攻撃、テロの発生など国民・市民に不安をあおり軍備増強の口実としているのではな いでしょうか。

これから数十年のうちに必ずあると予測されている震災への備えに力を入れることこそ、住民を 守る真の防災ではないでしょうか。

全国市町村で計画策定済みは98.7%であることが紹介されているが、乗り遅れ意識があるので はないか。

本市は歴史的な事情や環境もあって市民の平和意識は高く、国民保護計画づくりには消極的な 感情を持っているのではないか。今日まで計画に着手しなかったのはこうした背景があるものと 考える。

これまで策定してこなかった「計画」をなぜ今になって策定されようとしているのか。 今になってにわかに協議会が召集されたのは、どんな理由があるのでしょうか。

立川市において、多くの地方政府よりも素案や計画案の提示が遅れている理由はなにか。 基本的人権の尊重、権利利益の救済が図られるべきは当然のことであるが、保護措置の迅速 行為のなかでは、その保障があやぶまれる。

「国民保護法」は「基本的人権」を「国」が制限する法律であり、この「制限」は「最小限」といった 大きさで決めうるものではないと考えます。

国民保護法では個人の基本的人権の制限を規定しています。このような法律は、基本法である 憲法の規定に例外を発生させるものであると、私は考えます。

「国民の自由と権利への制限は必要最小限のものとし、基本的人権を尊重する」となっています が、必要最小限といえども、憲法11条を犯すものと考えます。

立入禁止、退去命令や、指定公共機関による役務の提供など、これらの項目についても「軍事 目的に協力する趣旨で発動してはならない」という規定を盛り込むべきです。

国民保護計画が、竹槍で原爆に立ち向かうようなものになってしまうのではないでしょうか。 計画にもとづく演習を行った所では住民の避難に数日もかかり、現代のミサイルなどの武器に全 く対処に値しないバカげた計画であることが実証されています。

地域防災計画との関連に 関する意見

(1件)

国民保護措置と防災とを連携させること自体、非常に問題があります。防災体制を活用するとい う規定は削除すべきです。

国民保護計画の実行性 に関する意見

(2件)

国民保護計画の全般に 関する意見

(14件)

計画の策定時期に関す る意見

(5件)

基本的人権に関する意 見

(6)

分類 意見の概要

立川市は、立川基地、米軍横田基地の撤去を国や米国に求めるべきです。軍事基地こそが危険 であることを明確に規定すべきです。

平和憲法(とりわけ第9条)をもつ日本が、どここから、どうして武力攻撃等を受けるというのです か。

どこかの国が攻撃してきたり、大規模テロが起こると考えている根拠は何か。

国会の政府答弁でも示されているとおり、他国から攻撃は「まんまんまんがいちにもあり得ない」 ことです。

立川市は米軍横田基地と自衛隊駐屯地を抱えており、攻撃の標的にされる可能性があります。 また軍事作戦に住民が動員されたり軍事優先のために住民が被害を受ける危険性が高いと考 えられます。

近代史について、政府見解とも異なる教育を受けたと思われる自衛隊員が協議会に参加する計 画が、はたして国民を守ることになるのでしょうか。

国際人道法では、住民避難にあたる組織と軍隊の関与を禁じています。

自衛隊の活動よりも住民の利益を優先することを意見するという規定を盛り込むべきです。 自衛隊との連携規定は削除すべきです。もっと軍事目的への協力には拒否するという規定を増 やすべきです。

米軍との連携に関する意 見

(1件)

米軍基地はすぐに撤去すべきであって、連携する相手ではない。 職員の研修に関する意

見 (1件)

市の職員が思想信条を理由に自衛官からの研修を拒否できる規定を盛り込むべきです。 訓練は、国民に対して、戦争の危機感をあおり、自衛隊への依存心を募るものとならないだろう か。

自衛隊と一体化した訓練は、国民を日常的に自衛隊の管理下に組み込む恐れがある。 残留者等への対応に関

する意見 (1件)

残留者に対する説得、警告、指示などの規定は「個人の意思に反して、強制するものではない」 のならば削除すべきです。

通報義務に関する意見 (1件)

武力攻撃災害の徴候を発見した場合の通報義務は、国民の協力は努めるものとされていること に矛盾しており、削除すべきです。

想定する事態に関する意 見

(5件)

自衛隊との関係に関する 意見

(4件)

(7)

(5)意見の全文

意見1

1. 全国市町村で計画策定済みは 98. 7%であることが紹介されているが、乗り遅れ意識があ るのではないか。

2. 本市は、戦前軍都でありかつ戦後も砂川・横田基地の拡張反対運動があり、現在も米軍 横田基地及び自衛隊基地を抱えている。こうした歴史的な事情や環境もあって市民の平 和意識は高く、国民保護計画づくりには消極的な感情を持っているのではないか。今日 まで計画に着手しなかったのはこうした背景があるものと考える。

3. 国民保護計画とは、「武力攻撃や大規模テロから国民を守るための仕組み」をつくるこ とと説明されているが、どこかの国が攻撃してきたり、大規模テロが起こると考えてい る根拠は何か。

4. そもそも武力攻撃災害を未然に防ぐ努力こそが必要である。国民は平和な日常生活を送 り平和的生存権を有している。紛争は平和的、外交的に解決することが日本国の国是で ある。この立場に確りと立つことが他国からの侵害を防ぐ最大の保障となる。本市がこ の立場を堅持し、「計画を作らないこと」を宣言し、誤った国の方針を諌めていただきた い。

5. 既に計画をつくり実働訓練を行っている他自治体から伝わってくるのは、自衛隊総がか りの戦争ごっこである、国民に対して、戦争の危機感をあおり、自衛隊への依存心を募 るのもとならないだろうか。計画素案は、自衛隊との関係を小さく記述しているが、か なり意図的な感じを抱かせられる。

6. 自衛隊と一体化した訓練は、国民を日常的に自衛隊の管理下に組み込む恐れがある。最 近、前航空幕僚長の懸賞論文問題から自衛隊内部における教育が反憲法的なものである ことが明らかになった。政府見解とことなる特殊な歴史認識を有する自衛隊もしくは自 衛隊員が反国民的な行動をとらないとは限らない。ひとたび刃をむき出しにしたら丸腰 国民は赤子同然に扱われるだろう。文民統制をどう保障していくのか。

(8)

意見2

私たちは東京の弁護士から成る です。

私たちは立川市国民保護計画(素案)(以下「素案」と言います)のパブリックコメント について下記の通り意見を述べます。

私たちは、東京都の多くの自治体が国民保護計画を作成する中、立川市がこれまで作成 してこなかったことを重視してきました。

素案には「地域特性の配慮」として「本市には、市域内にターミナル駅( 立川駅) や大規 模集客施設等、自衛隊施設( 立川駐屯地、東立川駐屯地) 、米軍基地( 横田飛行場) 、広域防 災拠点( 立川広域防災基地) 、大規模公園( 国営昭和記念公園) 、などが所在するという地域 特性を有しているため、市は、国民保護措置の実施に当たっては、この地域特性に配慮す る。」(5 ページ)とあります。

「第2章 国民保護措置に関する基本方針」では、東京都の国民保護計画では注記であっ た「国民を差別的に取り扱い、並びに思想及び良心の自由並びに表現の自由を侵すことな いよう( ママ) 対応する。」という旨が本文に記載されています。(4 ページ)

また他の自治体の国民保護計画にはあまりみされない「はじめに」の項目が設けられて います。素案では「計画決定時に記述」とされ、その点にも私たちは関心を払っています。 (1 ページ)

これらは立川市の「地域特性の配慮」として、私たちはこれらの記述に十分注目し考慮 を払うものです。

何より立川市は、米軍横田基地と自衛隊駐屯地を抱えています。それは素案 15 ページに 記載されてとおりです。この特性から立川市は攻撃の標的にされる可能性があり、また軍 事作戦に住民が動員されたり軍事優先のために住民が被害を受ける危険性が高いと考えら れます。

(9)

及び『航空攻撃』の発生の可能性は低く」国民保護計画の作成の必要性事態が認められな いのです。

にもかかわらず国や都が国民保護計画の作成を進めるのは日本がアメリカとともに海外 で戦争するための体制を整え、そのために「銃後」をかためること、特に社会の監視・統 制を強化しこうした動きに反対する人を封じることに目的があるといわざるを得ません。

その点で看過できないのは東京の行っている国民保護訓練が年々エスカレートしている ことです。

東京都が国民保護計画策定後初めて実施した国民保護訓練は 2006 年 11 月 10 日のもので した。これはそれ以前から行われてきた大規模テロ災害対処訓練を国民保護訓練として行 ったものですが、国民保護計画策定以前(2003∼2005 年)は図上訓練だけでした。ところ が国民保護計画策定後(2006 年以後)は実働訓練も行われるようになりました。昨年の訓 練(2007 年 11 月 10 日)は初めて都が区と連携しました。今年の国民保護訓練(2008 年 11 月 7 日)では国民保護法に基づく緊急対処事態が認定されたことを想定するにいたりまし た。このように訓練は年々エスカレートしていきます。国民保護訓練ではありませんが、 今年11 月 20 日には陸上自衛隊と警視庁、千葉県警が治安出動命令が出されたとの想定で 共同し初めて実働訓練も行われます。

こうした事態において立川市が国民保護計画を策定することは平和のためにも基本的人 権の保障にとっても有害であると考えます。また今年 4 月に名古屋高等裁判所で出された 自衛隊イラク派兵違憲判決で述べられた平和的生存権の趣旨にも反するものと考えます。

(10)

意見3

1. 「国民保護措置を円滑に実施するため、… 」とあるが、これまで策定してこなかった「計 画」をなぜ今になって策定されようとしているのか、「市」としての主体的な考えにも とづく説明がなされていません。

2. 「市は、武力攻撃事態等に対処するため… 」としているが、平和憲法(とりわけ第 9 条) をもつ日本が、どこから、どうして武力攻撃等を受けるというのですか。この延長線上 には「改憲」して日本を「戦争する国」にすることを睨んでいるとしか考えられず、「計 画」の策定をしないことが、憲法遵守と考えます。

(11)

意見4

私は、そもそもこれらの東京都の条例のみならず、その根拠とされる国民保護法につい ても、日本社会全体を戦争のためにつくりかえていく法律だと考え、反対の立場をとって います。軍事優先の社会では、軍隊の活動がすべて優先されます。そこでは住民の生命や 生活は二の次とされ、容易に切り捨てられます。

ただでさえ、立川市には、自衛隊や米軍の軍事基地・施設が存在します。基地・軍隊と 隣り合わせにくらす私にとって、国民保護法に基づいて今進められようとしている「国民 保護」の動きは、住民の生活よりも軍隊の活動を優先し、戦争のために自治体を国の下請 け機関とする政策だとしか思えません。国が包括的な指示・命令権をもつ機関委任事務を 廃止し、地方自治体の自治事務を拡大した2000年に施行された地方自治法の流れにも 逆行するものです。また、いまもし日本が戦争をすることがあれば、それは米国が開始し た戦争に日本が協力し、米軍と自衛隊が共同行動をとる場合しかないと私は考えます。国 民保護法は、米国と自衛隊の活動に自治体や住民を協力させるための法律です。

立川市は、「地方自治の本旨」に則り、国とは独立した行政組織である地方自治体として、 住民の生命・財産・人権と地域の平和を第一と考えて、判断し、行動することを求めます。

国民保護法では「国民の保護のための措置を実施する場合において、国民の自由と権利 に制限が加えられるときであっても、その制限は当該国民の保護のための措置を実施する ため必要最小限のものに限られ、かつ、公正かつ適正な手続の下に行われるものとし、い やしくも国民を差別的に取り扱い、並びに思想及び良心の自由並びに表現の自由を侵すも のであってはならない」(5条)としつつも、何人も侵してはならないはずの個人の基本的 人権の制限を規定しています。このような法律は、基本法である憲法の規定に例外を発生 させるものであると、私は考えます。

また平和を基本原理とする現憲法下において、他国との交戦状態を想定して国や自治体 の施策や住民の行動等について規定するこの法律は、明らかに憲法に違反すると私は考え ます。国民保護法は、日本国憲法92条が地方自治の基礎とする「地方自治の本旨」(「団 体自治」および「住民自治」を)蔑ろにする内容の法律です。「地方自治の本旨」に照らし て、また「機関委任事務」を廃止し「法廷受託事務」とし、「自治事務」を拡大して地方自 治体の権限を強化した新地方自治法の主旨に照らして、国民保護法の詳細な地方自治体に 係る規定を、立川市としてどのように考えていますか。

(12)

容易に予想されます。このような場合に、立川市は、平素から自衛隊と連携したとしても、 「避難施設」等を確保することがどのように可能と考えているのか。かえって平素から「連 携」することにより、自衛隊の意見や影響を受けやすくなって、自衛隊の意向に屈するよ うなことにはならないか。自衛隊との連携規定は削除すべきです。立川市の計画素案には 「自衛隊の侵害排除措置との錯綜防止」という項目があるが、「十分に協議する」というこ としか書かれていません。また、立川市は、自衛隊立川基地を抱え、米軍横田基地に隣接 しています。これらの施設は、武力攻撃事態等の際、両軍隊の軍事作戦の拠点になります。 立川市は、住民の生命・財産・人権と地域の平和を優先する立場から、立川市は、どのよ うに行動するのか書かれていない。もっと軍事目的への協力には拒否するという規定を増 やすべきです。

立川市国民保護計画素案には随所に防災での組織や訓練、設備を活用することが書かれ ています。防災は自然災害による被害への対策であり、国民保護は「武力攻撃」や「ゲリ ラ攻撃」「テロ」等人為的な行為を原因としている点で決定的な違いがあります。そもそも 国民保護措置と防災とを連携させること自体、非常に問題があります。防災体制を活用す るというこれらの規定は削除すべきです。

また、「住民が取るべき行動等の啓発」では、「市は、武力攻撃災害の徴候を発見した場 合の市長村長等に対する通報義務、不審物等を発見した場合の管理者に対する通報等につ いて、啓発資料等を活用して住民への周知を図る」と記述されています。ここでは、住民 が「武力攻撃災害の徴候を発見した場合」市長村長等に対して通報することが「義務」と されています。この規定は、国民保護法98条に基づく規定だと思われますが、同法は一 方で、「国民の協力」については「努めるものとする」(第4条)としています。このよう に同法の規定自体が矛盾しており、住民に義務を課すこの規定は法的な整合性が欠けてい ると私は考えます。この規定は削除すべきです。

都の計画では「着上陸侵攻の場合」、「航空機により侵攻部隊を投入する場合には、大型 の輸送機が離着陸可能な空港が存在する地域が目標となる可能性が高く、当該空港が上陸 用の小型船舶等の接岸容易な地域と近接している場合には特に目標となりやすいと考えら れる」と記述されています。立川市には、滑走路を擁する自衛隊の立川基地、米軍横田基 地が存在します。立川市は、「基本指針」のこのような記述から、滑走路を要する立川基地 や横田基地が「着上陸侵攻」の「目標となる可能性が高」いと考えますか。上記のような 認識からすれば、立川基地や横田基地がなければ、「着上陸侵攻」の「目標となる可能性」 が低くなることになります。ならば、立川市は、そのために両基地の撤去を国や米国に求 めるべきです。軍事基地こそが危険であることを明確に規定すべきです。

(13)

対して研修を行うことには、自治体を軍隊の協力機関として変質させてしまうものと考え、 反対です。さらに研修を行ったときに、いかなる形での軍隊への協力も日本国憲法の平和 原則に違反すると考える職員にとっての思想信条の自由は、どのように保障されますか。 思想信条を理由に自衛官からの研修を拒否できる規定を盛り込むべきです。

さらに、国の基本指針の「避難措置の指示の内容」という項目では、「対策本部長は、武 力攻撃を排除するための行動及び国民保護措置の的確かつ迅速な実施を図るため、港湾施 設、飛行場施設、道路等の利用の調整を行う必要があると認めるときは、武力攻撃事態等 における特定公共施設等の利用に関する法律(以下「特定公共施設利用法」という)の規 定に基づき、関係する地方公共団体の長等及び指定公共機関の意見を聴いた上で、これら の利用に関する指針を定めるものとする」と記述されています。立川市の計画素案では、「自 衛隊の連絡官」等を通じて、「十分に協議する」としか書かれていません。上記の際に、立 川市は「関係する地方公共団体の長の意見」として、住民の生命・財産・人権と地域の平 和を最優先にする地方自治体の立場から、自衛隊の活動よりも住民の利益を優先すること を意見するという規定を盛り込むべきです。

また、市の計画の「残留者等への対応」という項目では「避難住民の誘導にあたる市職 員は、警察、消防と連携し、避難の指示に従わずに要避難地域にとどまる者に対して事態 の状況等に関する情報に基づき丁寧な説明を行い、残留者の説得に努める。また、避難に 伴う混雑等により危険な事態が発生する場合には、必要な警告や指示を行う。この警告や 指示は、個人の意思に反して、強制するものではない」と記述されています。何らかの正 当な理由や必要があって残留している住民もあります。「個人の意思に反して、強制するも のではない」のならば、このような説得、警告、指示などの規定は削除すべきです。

さらに、市の計画の「応急公用負担」という項目では、「市長は、武力攻撃災害への対処 に関する措置を講ずるため緊急の必要があると認めるときは、住民の生命又は身体に対す る危険を防止することを目的に、次に掲げる措置を講ずる。なお、これらの措置は、軍事 目的に協力する趣旨で発動してはならない。また、これらの措置は、他人の財産に重大な 制限を加えるものであるため、その目的達成に必要な最小限の範囲において行使する。

① 他人の土地、建物その他の工作物の一時使用又は土石、竹木その他の物件の使用若し くは収用

② 武力攻撃災害を受けた現場の工作物又は物件で当該武力攻撃災害への対処に関する 措置の実施の支障となるものの除去その他必要な措置(工作物等を除去したときは、保管)」 とあります。「軍事目的に協力する趣旨で発動してはならない」という規定はすばらしい規 定ですが、財産の制限以外にも、基本的人権を制限する規定が国民保護法に基づいてこの 計画には多数規定されています。立入禁止、退去命令や、指定公共機関による役務の提供 など。これらの項目についても「軍事目的に協力する趣旨で発動してはならない」という 規定を盛り込むべきです。

(14)

送の協力依頼などについて「想定できない」と言っていたが、今回なぜ、「米軍との連携」 で「市は、平素及び事態発生時の横田基地との連絡調整連絡体制を確保するため、国と米 軍の協議結果を踏まえ、今後、次に掲げる4項目を中心として、以下の事項について都と 共に横田基地と必要な調整を図る。

(ア)平素、事態発生を通じた、都と基地との連絡調整窓口の設置

(イ)基地内の米軍関係者や日本人従業員に対する警報等の伝達、避難誘導 (ウ)事態発生時における情報交換(基地からの情報提供を含む)

(エ)その他避難、救援に関する意見交換

また、都国民保護計画においては、当該調整結果に基づき必要な整理が行われることと なっていることから、市は、その整理を踏まえて、市国民保護計画において必要な事項を 定める」などと規定したのか。即刻、削除してもらいたい。普段から市が騒音被害や落下 物について抗議しても誠意ある対応をみせない米軍が、武力攻撃事態の際に市に協力する とは思えない。周辺市町に追随して このような規定を盛り込むべきではない。米軍基地 はすぐに撤去すべきであって、連携する相手ではない。

(15)

意見5

「武力攻撃や大規模なテロから国民を守るための仕組み」といいますが、そういう懸念 があるのでしょうか。政府も「まんまんまんがいちのため」といっているように、世界の ながれは、紛争は「話し合いで解決」する方法に大きく進んでいます。こうした時にこの ような計画が必要なのでしょうか。

まして、現在のような強力な武器が存在するとき、ひとたび武力攻撃事態が発生したら、 一瞬の内に多くの国民の命が奪われることになるでしょう。国民保護計画が、竹槍で原爆 に立ち向かうようなものになってしまうのではないでしょうか。

立川市国民保護協議会には、制服の陸上自衛隊員が参加しています。田母神前航空幕僚 長の「論文」問題から自衛隊内でどんな教育が行われてきたか明らかになってきています。 防衛大学の教科書「防衛学入門」では、明治以後の日本の侵略戦争を全て「自衛が基本」 という立場で記述がされているとのことです。近代史について、政府見解とも異なるもの が教育されていることになります。こうした教育を受けたと思われる自衛隊員が参加する 計画が、はたして国民を守ることになるのでしょうか。

戦争を起こすのも人間、止めることができるのも人間です。私たちの国、日本には憲法 9 条があります。これを守って世界平和を求めていくことこそ、国民を守る一番の近道と考 えます。

「国民の自由と権利への制限は必要最小限のものとし、基本的人権を尊重する」となっ ていますが、必要最小限といえども、憲法 11 条を犯すものと考えます。しかも必要最小限 の規定を誰がいかなる根拠で決めるのでしょうか。憲法 11 条にある享有を広辞苑で見てみ ました。「生まれながらに身に受けてもっていること」となっています。基本的人権とは、 誰にも奪うことのできない権利と考えます。

立川市で国民保護計画がこれまで放置されてきたのには、それなりのわけがあったので はないでしょうか。今になってにわかに協議会が召集されたのは、どんな理由があるので しょうか。

(16)

意見6

1.立川市において、多くの地方政府よりも素案や計画案の提示が遅れている理由はなに か、先ず述べてもらいたい。

2.なぜ立川市において国民保護計画が必要なのかを、地方自治体の立場をふまえて独自 の見解を述べて頂きたい。聞くところによれば、国立市では審議会すら開催されていな いようです。

素案でも記されているように、武力攻撃事態??は現実的ではないとされ、??を想 定しているように見受けられます。しかし、審議会委員をされておられる方(女性防火 の会会長)も 10 月審議会で語られていたように記憶しますが、あまりに現実からかけ離 れた事態の想定と感じられてなりません。?や緊急対処事態は論外であり、?にしても 緊張の続くパレスチナにて、イスラエルとハマス・レバノンのヒスボラとの間で見受け られる程度と思われます。「テロ支援国家」からもアメリカによって解除された北朝鮮を 仮想されているのでしょうか。この問題は、当該の米国、北朝鮮を含む六カ国協議がほ ぼ順調に進行し、緊張の緩和が戦後もっとも進んでいると見るのが妥当ではないでしょ うか。

昨今、話題を集めている「田母神論文」の方が、考えようによっては武力攻撃事態を 自衛隊側から引き起こすのではとの危惧が出されているところであり、立川市や審議会 としても見過ごしてはならない問題との意見があります。ご検討ください。

3.素案のなかに、国民保護・避難・救援等の活動において、自衛隊との関係を断ち切る 事が曖昧にされていると思われます。と言うよりは、より積極的な協力が唱われている 部分も散見される事は危惧されます。素案でも記載する国際人道法のジュネ−ヴ諸条約 及び第一追加議定書によれば、軍人・軍事物と文民民間人・民用物との明確な区別をし ている事は周知な事と思います。武力紛争時における軍事目標主義からして当然の事で す。また、追加議定書第 61、67 条では、住民避難にあたる組織とし軍隊の関与を禁じて います。これも、紛争事態に民間人が巻き込まれないための鉄則と思われます。攻撃さ れた時の市民の保護・避難よりも立川市を攻撃させない事態をどう作り出すか、民間人 を紛争犠牲にさらさせない方法を検討する事が優先されて然るべきとも考えるしだいで す。

(17)

意見7

まず、国民保護計画そのものに反対します。

国会の政府答弁でも示されているとおり、他国から攻撃は「まんまんまんがいちにもあ り得ない」ことです。

また、すでに計画を作成し、計画にもとづく演習を行った所でも住民を避難させるのに 数日もかかり、もし攻撃された場合、現代のミサイルなどの武器に全く対処に値しないバ カげた計画であることが実証されています。

他国からの攻撃、テロの発生など国民・市民に不安をあおり軍備増強の口実としている のではないでしょうか。

日本は憲法 9 条で「戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認」を掲げています。そして、世 界はいま「話し合いで解決する」流れに進んでいます。

私は最近、経済同友会終身幹事品川正治さんの講演を聞く機会があり、その中で「戦お こすのも人間、止めるのもこすのも人間、止めるのも人間」といわれたことに深く共感し ました。平和を求める主権者の私たちひとりひとりの意見がきちんと反映される政治や行 政であってほしいと切に思います。

その意味で基本的人権のいささかの制限も許せません。

(18)
(19)

立川市国民保護計画素案にかかる

パブリックコメントの結果

平成

20

12

立川市

参照

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